コンビニのお姉さんがやたらと愛おしく見える。

photo上越を出るときショップの兄さんが「この様子だと三条あたりでひどいかも…」と言っていた通り三条の明かりが見え始めるころ酷い雨になっていた。前方のトラックの跳ね上げる水しぶきもあって、黒いサングラスじゃ何も見えない。とりあえずPに入って色の付いていないオールドマンズグラスに変えることにした。雨の新潟の街灯りを左手に走りながらなんだか泣けて来た。というのも若かった頃この新潟の女性と縁があって、何度も足を踏み入れた地だけに、今更ながらグジャグジャになりながら、古いバイクをだましだまし走る自分の姿に何かが被さり、柄にもなくセンチメンタルな気持ちになったのだろう。新潟に入る頃には涙と雨で前が見えなくなっていた。
高速を降りて新潟港に向かう途中にコンビニがあったので弁当でも買っておこうとバイクを止めた。”お姉さん可愛いじゃない。神様は僕を愛おしんでくれているのに違いない。全然可愛いじゃん!さすが新潟美人!”などとドロドロになった浮浪老人の姿に笑顔を作るしか対応のしようのなかったコンビニのお姉さんに、明日に生きるパワーを授けられたおっさんと化していた。

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