70年代のバイク誌を見ていたらこんな気持ちいい品のある”ふぁっくサイン”を見つけました。若い金髪の女子だったから気持ちよく受け入れられるということだけではないと思います。この人も今となっては60を過ぎたそれなりのオバさんにというより可愛いお婆さんなっていると思うのですが、これだけすっきりとした明るさは、近年のバイクシーンや街の若者のシーンに日本でもアメリカでもなかなか見かけません。この頃に”PAECE”とか”LOVE”だとかいっていたわけです。
この時期にはアメリカはベトナムでの戦争はとりあえず終わっていたのかなあ。でも衛星画像でコントローラーを使ってのものではなかったはずです。彼女には”ふぁっく”の相手がこの写真を撮ったカメラマンのもうひとつ向こう側にはっきりと見えていたのではないのでしょうか。
このところノスタルジックにFTWを使った表現を多々見かけますが、FTWは”ふぁっく to the world”だったり、”Forever Two Wheels”だったりと、この頃には色々な使われ方をしていました。まあどっちでもいいのだけれど”ふぁっく”はとても古い英語で長い間使われていたのだけれど、この下品な言葉ですらグローバルな世界ということで英語圏を飛び出して、意味合いがちっとばかりこの数十年で変化しているのかなあ。僕がバイカーの写真を撮り始めたのは、こんな頃のアメリカが好きだったのかもしれません。
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